【監督】秋山純
【出演】神尾楓珠/尾野真千子/福本莉子/佐野晶哉/平泉成/石黒賢/高橋克典/佐藤浩市/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 浅野大義は、市立船橋高校吹奏楽部でトロンボーンを演奏する高校生。顧問である先生に影響を受けながら、自ら応援歌の作曲をする。完成した「市船soul」は学校を代表する応援曲となる。高校を卒業し音楽学校の道に進むが、大義はがんに冒されていることを知る。
中盤以降では、難病ものとなってくる展開であり、前半とは雰囲気が変わってきます
秋山純監督は、テレビ局で演出やプロデューサーの仕事をしながら、1998年「プリティモンキー」でテレビドラマ監督デビューをしています。その後、「特命係長・只野仁」などを手掛け、2022年「20歳のソウル」で映画監督デビューをしています。
神尾楓珠は、2015年『母さん、俺は大丈夫』でテレビドラマに出演し、2017年「兄に愛されすぎて困ってます」で映画デビューをし、その後テレビや映画、舞台と幅広い活動をしている俳優です。
物語は、学校の吹奏楽部で応援曲を弾いていた主人公が、応援曲を作曲し学校を代表する曲となる。その後、学校を卒業し、音楽学校に進むが、がんを患っていることを知ってしまうストーリーです。
序盤より吹奏楽部の仲間と学校での部活動の風景が描かれます。
本作は、実話をもとにした小説であり、作者は中井由梨子です。
「今しかできないこと、それはなぁ、自分で考えろ」
顧問の先生の教えとそれに従う生徒の関係もむしろ上下関係を感じないような内容でもあり、
そこから、急に2年後になります。
応援のメロディを作曲して、それをしっかりと要点を抑えて盛り上げる曲とするところは良い感じです。
「なんで俺に言うんだよ、みんなに言えよ」
ある程度調和を持ちながらグループで過ごすには、ときに言いにくいことがあり、言えないことが生まれてしまいますが、実際、多くの人が「言いたいことも言えない」的な中で事無かれ的に過ごす人が多いのかと思います。
本作では、ある程度本音が出てくるところがあり、それを乗り越えていくところはあります。
中盤以降では、難病ものとなってくる展開であり、前半とは雰囲気が変わってきます。
実話に基づく作品だからこそ、前半の盛り上がりはよいのですが、後半はほぼ予定調和的に難病ものとなってしまうので、物悲しさがついてまわるところがあり、実際の話と言うところに、奥歯にモノの詰まるような感想になってしまうのは仕方ないところです。
「市船soul」の応援曲について印象がちょっと変わってしまうような感じではありますが、こういう経緯があった作成された曲であるということを知っておいても良いのかもしれません。
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