【洋画】「LAMB/ラム〔2021〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】

【個人的評価】

【あらすじ】マリアとイングヴァルの夫婦は、羊を飼うことで生活をしている夫婦。ある日、羊の出産の際に、頭部が羊で下半身が人間の獣人が生まれる。

LAMB/ラム(吹替版)

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描かれているのは、人間のエゴであるような気もします

ヴァルディマル・ヨハンソン監督は、アイスランドの映画監督で、『父親たちの星条旗』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などのスタッフとして映画に関わり、2021年「LAMB/ラム」で長編映画初監督をしています。同作では、第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門「Prize of Originality」を受賞している監督です。

ノオミ・ラパスは、スウェーデンの女優であり、7歳の時、アイスランド映画『I skugga hrafnsins』に出演、1996年『Tre kronor』で女優としてデビューしています。その後多くの作品に出演しており、話題の女優です。

物語は、牧羊で生活している夫婦が、ある日、羊の出産で半人半羊の獣人が生まれる。夫婦は、亡くなった娘の代わりに、その獣人を育て始める。

序盤から雪山で何者かが歩いている状況が描かれ、その先に馬の群れがいるのが描かれます。

馬の群れは急に方向を変えて逃げていくのですが、このはじめのシーンでどういうことなのか、説明はされています。

本作は、章立てで物語が描かれています。

羊を飼って生活をしている夫婦ですが、本作の不思議なところは、その2人の間に起こることです。

ほとんどセリフというセリフがないので、理解が難しいですが、話の中心にいるのは羊ではあります。

肝心なところを映さないところもあるので、ここに恐怖さもあります。

母羊とマリアの関係は、どちらも母性に宿るところがあり、産みの母親と育ての母親の感情が入り交じるとことかと思います。

さらに言えば、子供を亡くしている2人の間には、半獣人であれ、子供という愛情を持ってしまうのはわからないわけではないです。

暗視カメラで撮影したであろう、目が光る羊はとても怖いです。

セリフのあるシーンは少なく、多分脚本自体で言えば、非常に短い文章量に思いますが、多くは行動や振る舞いで描かれています。

中盤以降、アダに感情移入するかのような演出となってきます。

登場人物が少ないのですが、感情移入しづらい作品でもあり、むしろ客観視しながら観ると良い作品かと思います。

終盤に、序盤から出ていたであろうキャラクターが登場し、本作の締めくくりとなりますが、細かい説明はありません。

描かれているのは、人間のエゴであるような気もします。出てくるキャラクターは少ないのですが、人間ではない場合、そこに感情を移入できるのか?というところを感じてしまいます。

正義のように見えて、相手からすれば必ずしも正しくないというところもあり、この点に本作の持つ、人間のエゴイズムがあるように思えます。

予告編

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