【監督】小泉堯史
【出演】役所広司/松たか子/香川京子/田中泯/東出昌大/芳根京子/坂東龍汰/榎木孝明/渡辺大/AKIRA/永山絢斗/佐々木蔵之介/井川比佐志/山本學/吉岡秀隆/仲代達矢/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】時代は、大政奉還後の動乱の時代。主人公 河井継之助は、越後長岡藩牧野家家臣として、幕府側、官軍側のどちらにも属さない中立と独立を目指していた。
CGに頼り切らないでしっかりと映画として制作されている点は、貴重な作品
・小泉堯史監督は、大学卒業後、黒澤明監督の助手として務め、黒澤監督の遺稿『雨あがる』で監督デビューをしています。その後は、佳作ながらも、一作一作の完成度が高く、評価されている監督です。
・役所広司は、もともとは役所勤務の職員でしたが、仲代達矢の無名塾に入り、前職の役所勤めというところから芸名を命名してもらっています。
・松たか子は、二代目 松本白鸚(前名 松本幸四郎)の末子として生まれ、16歳で歌舞伎の初舞台を踏んでいます。その後、NHK大河ドラマ『花の乱』でテレビドラマに初出演をし、以降TVドラマや歌手など様々な分野で活躍しています。
・物語は、幕末の時代、越後長岡藩の河井継之助が目指した新しい世界との時代の動乱を描いたストーリーです。
・序盤より、幕末の大政奉還からの時代の変化を説明してくれています。
・そこから普通に時代劇が描かれていますが、時代考証やセットなど、きちんと時代考証をして、丁寧に作られている感があります。
・着ている衣装等がきちんとしているのでよく知った俳優が登場しますが、きちんと時代劇感を感じます。
・中盤以降、長岡藩の動乱が描かれていき、合戦が描かれていきます。
・河井継之助の周辺の人物も描かれていますが、常に中心にいる人物は、河井継之助となり、物語の流れ自体の難易度は高くはありません。
・ただし、時代背景を多少なりとも理解してないと、それぞれのキャラクターの意思は掴みづらいところがあります。
・終盤、覚悟を決めた河井継之助の行動にはこの時代ならではの感じがします。
・その後のナレーションで、本作のその後のまとめとなっています。
・物語自体の波乱等はさほど大きくはなく、淡々としている感がありますが、しっかりと幕末の時代劇感があり、CGに頼り切らないでしっかりと映画として制作されている点は、貴重な作品かもしれません。