【洋画】「ワン・バトル・アフター・アナザー(2025)」★★★★★

作品紹介

【監督】ポール・トーマス・アンダーソン
【出演】レオナルド・ディカプリオ/ショーン・ペン/ベニチオ・デル・トロ/レジーナ・ホール/テヤナ・テイラ/チェイス・インフィニティ/アラナ・ハイム/ウッド・ハリス/シェイナ・マクヘイル/
【個人的評価】★★★★★

【あらすじ】主人公 パット・カルフーンは、かつて有名な革命家だったが、ある日一人娘のウィラの命が狙われてします。軍人のロックジョーが異常なほどに父娘を追い詰めていく。

監督:Paul Thomas Anderson, プロデュース:Adam Somner, プロデュース:Sara Murphy, プロデュース:Paul Thomas Anderson, プロデュース:Will Weiske, プロデュース:Pete Chiappetta, Writer:Paul Thomas Anderson, Writer:Thomas Pynchon, 出演:Leonardo DiCaprio, 出演:Sean Penn, 出演:Benicio del Toro, 出演:Regina Hall, 出演:Teyana Taylor, 出演:Chase Infiniti
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派手なカーアクアションよりも、疾走感と追走感があり見応えがあります

ポール・トーマス・アンダーソン監督は、1992年『シガレッツ&コーヒー』という短編でサンダンス映画祭で注目され、その後、1996年『ハードエイト』で長編監督映画デビューをしています。1997年『ブギーナイツ』では、アカデミー脚本賞にもノミネートされ、話題となり、1999年「マグノリア」では第50回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しています。その後、『パンチドランク・ラブ』でカンヌ国際映画祭 監督賞、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』でベルリン国際映画祭監督賞、『ザ・マスター』で第69回ヴェネツィア国際映画祭で監督賞を受賞し、わずか6作で世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞しています。監督と脚本も手掛け、非常に評価の高い作品を作り上げている監督です。

レオナルド・ディカプリオは、14歳でテレビCMに出演し、1991年「クリッター3」で映画初出演をしています。1993年「ボーイズ・ライフ」の好演と、「ギルバート・グレイプ」で強烈な印象を残しており、高い評価を得ています。その後、1997年「タイタニック」で非常に高い評価を得て、確固たる人気となります。「ザ・ビーチ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」などに出演し、「アビエイター」「ディパーテッド」「ブラッド・ダイヤモンド」で数々の賞にノミネートされています。「シャッター アイランド」「インセプション」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でも高い評価を得ており、2015年「レヴェナント: 蘇えりし者」では、 アカデミー主演男優賞を受賞しています。若い頃からアイドル的人気もありましたが、演技力でも風格のある役どころをこなしており、出演作が毎回注目される俳優です。

ポール・トーマス・アンダーソン監督は、世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞していますが、いまだにアカデミー賞で監督賞を受賞したことがなく、2025年 第98回アカデミー賞ではなにかしらを受賞するようなそんな気もします。

物語は、かつて革命家だった主人公が、とある軍人に娘の命を狙われるようになり、刺客からの追跡からの逃走劇をを描いたストーリーです。

序盤から、高速道路を歩く女性と、メキシコ国境でとある活動を起こそうとしている主人公 パット・カルフーンの姿が描かれます。

主人公のパットは、革命家でもあり、メキシコ国境で難民や拘束されている人々の解放をしていきます。同士でもあるパーフィディア・ビバリーヒルズは、恋仲でもあり革命自体は順調に計画を成功させていきますが、序盤で出会ったメキシコ国旗にいたロックジョー指揮官と因縁が起こります。

パットとパーフィディアには子供が生まれますが、パットが娘に溺愛し、革命から一歩退いた生活をしようとしますが、子供がいるということで、信念を変えていくことができなかったパーフィディアは、再び革命の活動をしていきます。

「わたしはジャングルプッシー」

パットはフレンチ75の組織の一員でもあり、革命活動のために銀行強盗や略奪をするのですが、こういう組織の背景を描く手法はとても良く練り込まれています。

パーフィディアは銀行強盗の際に逃走に失敗して捕まってしまったことで、証人保護プログラムに入り、パットとその娘にも危険が迫る事になります。

ここまでの展開で30分となりますが、非常に説明がうまく、演出も全てを語る手法ではなく、音楽と行動だけで物語を描いていくところは本当に秀逸です。

ポール・トーマス・アンダーソン監督映画は作り込みと演出が非常に上手く、映画監督人生が2周目くらいと思っても間違いじゃないくらい作品が上質です。

パットの娘が成長した16年後に時間はかわり、そこから本作のメインのストーリーとなっていきます。

パット自体はボブと名前を変え、娘のウィラのために生活しており、過去の革命家時代とは違う状況で日々を過ごしています。

身を隠しながら過ごしていましたが、ロックジョーの事情によりボブとウィラは追われることとなり、武道の先生のセルジオとともに逃走していきます。

ボブはフレンチ75のメンバーと連絡を取ろうとしますが、合言葉がわからず連絡がなかなかつかない状況となりますが、ロックジョーの追跡があり、色々な手助けで逃げていきます。

この逃走のシーンは非常に素晴らしく、BGMが音楽になっていないながら、緊張感がとても高く、見応えがあります。

ケータイ電話がきっかけで場所が知られていくことになりますが、1Gの電波のケータイであれば追跡されないなど、革命家として周到な準備がしっかりとされています。

中盤、屋根から飛び降りるシーンで、ワンカットで描かれていますが、4階くらいの高さから落ちているので危険な感じですが、ディカプリオ自体が本当に演じているかのような感じです。

「きれいにしろ、床の上でも食事ができるようにな」

ボブとロックジョーの追跡以外にも、主要なキャラクターがおり、それぞれのキャラクターの背景があり、そのそれぞれにしっかりと設定と動機があり、複雑な人物相関もさほど悩まずに見られます。

色々なところに「フレンチ75」の組織の関係者がおり、運よく逃走できるところもあり、この追走劇が面白いです。

ザッピングで物語が展開していくので、各キャラクターは、それぞれの事情がわからないながらも、観ている側はそれぞれのキャラクターがどうなっているのかがわかるので、物語のハラハラ感がないように思えますが、むしろ、全体の状況がわかっていながらも、物語に引き込まれていく展開は、さすがとしか言いようがないです。

物語の内容が濃いのと、わかりやすさがあり、中盤までの1時間はあっという間で、後半以降の展開もしっかりとダレ場なく観られます。

荒野でのカーチェイスシーンは派手さというよりも、この独特な起伏のある地形と車高の低い映像が効果的で、派手なカーアクアションよりも、疾走感と追走感があり見応えがあります。

ポール・トーマス・アンダーソン監督映画としてわかりやすさと演出、音楽などすべてにおいてパーフェクトなところがあり、本作の高い完成度は傑作に値します。 

予告編

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