作品紹介
【監督】前田哲
【出演】草笛光子/唐沢寿明/藤間爽子/片岡千之助/中島瑠菜/オダギリジョー/清水ミチコ/LiLiCo/宮野真守/石田ひかり/三谷幸喜/木村多江/真矢ミキ/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 佐藤愛子は、数々の文学賞を受賞しつつも、90歳を過ぎ、断筆宣言をした作家。ある日、編集者・吉川よりエッセイの執筆依頼を受け、そのことで90歳でさらに大きな反響を呼ぶ。

唐沢寿明演じる吉川の個性が良いので
前田哲監督は、フリーの助監督として多数の作品に参加、1998年オムニバス映画『ポッキー坂恋物語』で監督デビューしています。
草笛光子は、1950年に松竹歌劇団に入団し、1953年『純潔革命』で映画デビューをしています。市川崑監督作品に多く出演しており、その他にも橋田壽賀子脚本作品にも出演が多いです。テレビや映画舞台と幅広い活躍をしており、90歳を超えてもなお、現役で女優の仕事をしています。
唐沢寿明は、16歳で東映アクションクラブに所属し、その後、役者志望として様々な仕事をしています。1988年『純ちゃんの応援歌』でNHK朝の連続テレビ小説に出演し、1992年『愛という名のもとに』でトレンディ俳優として注目されます。非常に多くのテレビドラマに出演し、映画や舞台でも活躍している俳優です。
本作は、2016年に『女性セブン』に連載された佐藤愛子のエッセイが原作となっています。2025年現在101歳の長寿でもあり、現在でも作家活動ををしています。
本作は、草笛光子生誕90年を記念した映画でもあります。
物語は、90歳になる著名な作家が、断筆宣言をしながらも、とある編集者の依頼でエッセイを書いたところ、大反響となり、人生が変わっていくストーリーです。
序盤から、朝目覚め、日々を過ごしている佐藤愛子が描かれ、90歳ながらも、悠々自適に生活している姿が描かれます。もともと著名な作家でもあり、生活にこまることなく、自由に日々を過ごしています。
とある出版社では、編集者の吉川のことが描かれ、そこで社内で問題を起こしたために部署異動させられてしまいます。
新しい部署でとある仕事の案件で佐藤愛子にエッセイを書いてもらうことを考え、吉川が何度も依頼をし、エッセイを書いてもらうことにこぎつけます。
吉川を演じるのは、唐沢寿明ではありますが、むしろ本作の主人公とも思える存在感があり、髪型や風貌も、唐沢寿明の今までのイメージとは全然違うところがむしろ好感があります。
佐藤愛子と吉川の関係性で物語が進んでいき、コメディというか、2人の駆け引きが面白く、この2人で物語がどんどん進んでいきます。
本作の面白いところは、テンポよく物語が進み、複雑な設定もなく、特に非情な悪者がいないところが観やすいところです。
また、唐沢寿明演じる吉川の個性が良いので、唐沢寿明のコメディとしてわかりやすく観やすい作品となっています。
物語には大きな悲劇も難解さもないので、気楽に観られる作品でもあり、この軽妙さが魅力です。
とにかく草笛光子が90歳を超えているとはいえ、非常にしっかりしているところには驚きです。
予告編
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