作品紹介
【監督】ミミ・ケーブ
【出演】ニコール・キッドマン/ガエル・ガルシア・ベルナル/マシュー・マクファディン/ジュード・ヒル/ジェフ・ポープ/アイザック・クラスナー/レノン・パルハム/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 ナンシーは、ミシガン州ホランドで高校教師をしている女性。夫と一人息子の3人家族で暮らしていたが、夫にある秘密があった。

理解しにくい感じもしますが、真相は観たまま
ミミ・ケーブ監督は、アメリカの映画監督で、2022年『Fresh』で監督デビューをしています。2025年『Holland』を制作しており、今後に期待のできる監督です。
ニコール・キッドマンは、15歳からテレビやミュージック・ビデオなどに出演し、1983年『BMXアドベンチャー』で初出演をしています。その後、1990年『デイズ・オブ・サンダー』で共演したトム・クルーズと結婚をしています。1995年『誘う女』でゴールデングローブ賞 主演女優賞を受賞し、2003年『めぐりあう時間たち』では、アカデミー主演女優賞を受賞しています。映画製作としても活躍しており、幅広い影響力のある女優です。
物語は、ミシガン州ホランドで高校教師をしている主人公は、家族3人で暮らしていたが、夫の秘密に気が付き、調べていくうちに思わぬ方向に家族の関係が変わっていくストーリーです。
序盤から、主人公 ナンシーの一家が夫のフレッドと息子ハリーの3人で生活している風景が描かれますが洗濯物のポケットの中身と出張中の行動から浮気をしているのでは?と疑い始めます。
夫のフレッドは検眼医であり、出張を頻繁に行う必要がない等の理由もあり、ナンシーの妄想じゃないか?という演出にもなってきます。
ナンシー主体で描かれていくところもあり、妄想や思い込みがあるのでは?という印象を受けます。
「かさぶたって、そのままにしておくべき」
夫もナンシーの疑いを察して、関係を取り戻そうとしますが、頻繁な出張や行動にやはり疑念を抱いていきます。
ある夜にナンシーは悪夢を見ますが、その悪夢は色々なことを暗示しており、物語も徐々に現実と妄想が混じり合っていきます。
本作は、主人公 ナンシー主体の流れで、状況が一方向からの見え方であり、結果的に妄想か現実かの区別がつかないフワッとした感じで、物語が進んでいきます。
夫のポラロイドカメラの写真が一切家にないので、仕事場に忍び込んで、証拠をナンシーは探しますが、展開的にベタな展開もあり、クリニックに夫が向かうというピンチも出てきます。
ナンシーの視点で物語が進みつつも、わかりやすいサスペンス感で観やすさは満点です。
夫のポラロイドカメラにも写真がどのようなものなのかはすぐには明かされてきませんが、この小出しの謎解き感で物語を引っ張っていくので、こじんまりとした物語の流れに丁寧さ感も感じますが、低予算作品な感じもします。
ニコール・キッドマンは、色々な作品で役作りがものすごいのですが、本作では平凡感のある主婦を演じていることで、平凡感のから生まれるサスペンスを巧みに演出しています。
夫のフレッドの周囲を調べていくうちに、手錠や犬用のビーフジャーキーが見つかり夫が変態であるということがわかってくるのですが、これも状況証拠でしかなく憶測の域を出ないまま物語が進んでいきます。
中盤以降は現実と妄想が交錯していく展開でもあり、ナンシー自身を疑って観ていってしまうところがあります。
理解しにくい感じもしますが、真相は観たままなところでもあるので、しっかりと観ていれば混乱しないかと思います。
ニコール・キッドマン自身は複雑な役を演じているので、物語として本作を楽しめればよいです。
ジオラマ自身が意味深なところでもあり、その意味もしっかりと説明されているので、ちょっとした狂気を観ればよいです。
予告編
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