【日本映画】「朽ちないサクラ(2024)」★★★★☆

作品紹介

【監督】原廣利
【出演】/坂東巳之助//和田聰宏/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 森口泉は、県警広報広聴課の女性。親友の変死事件を調査していくうちに、事件の真相と公安警察の存在が明らかになっていく。

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まさしくタイトルに由来するような感じも

原廣利監督は、広告などを手掛けた後、テレビドラマなどの制作を行い、2024年「帰ってきた あぶない刑事」「朽ちないサクラ」などの映画作品を制作しています。

杉咲花は、子役として芸能界に入り、一時期芸能界を離れるが、中学生になり再び女優を目指、2011年「ドン★キホーテ」でドラマ初出演をし、以降ドラマや映画に出演しています。個人的には非常に表現力がある素晴らしい女優かと思います。

萩原利久は、2008年レゴのCMで子役デビューしており、その後、2019年『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』でテレビドラマ初主演をしています。2009年「劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー」で映画初出演をしており、2016年「イノセント15」では映画初主演をしています。映画やテレビ、舞台と幅を広げた活躍をしている俳優です。

物語は、県警広報課の主人公が、親友の変死事件を捜査をしていくうちに、大きな秘密に迫っていくストーリーです。

序盤から、とある廃墟のような建物で水の中に顔を沈まされて殺人が行われているシーンが描かれます。かなり重い内容ではありますが、本作はとある事件を捜査している物語です。

主人公の泉は、県警広報広聴課に勤める女性であり、今回の女子大生の殺害事件で警察の不祥事もあり、トラブルも発生しています。広報広聴課という立場ではありますが、警察官ではないので、肩身が狭いというところにもなります。

イマイチ物語が掴めないのが序盤ですが、警察の不祥事のことについての話が徐々に大きな問題になっているのがわかります。

不祥事とは、事件があったにもかかわらず、慰安旅行のため、送検が遅れたということで、不祥事と泉の親友の変死事件で、そのことを泉は捜査していきます。

「お前、刑事のほうが向いているかもしれないな」

屋上で泉の真意を話しているシーンで、妙に杉咲花の顔が凛々しい感じもし、彼女の演技の幅の広さを感じます。

杉咲花は、演技のために各作品でしっかりと役作りをしているようですが、髪型や雰囲気を変えるのではなく、振る舞いは表情で変えてくるところがあり、その点に関しては同世代の女優の中では抜群に演技力があるとは思います。

主に警察組織の関係も描きながらも、様々な登場人物が出てくるので、相関がわかりにくいところもありますが、主人公 森口泉を中心には描かれているので、その本筋を追っていけばよいです。

の作品の凄いところは、周辺の人物のキャラクターもしっかりと考えられているので、徐々に人物の関連がむずびついていくところで、徐々に物語が深く理解できていくところです。

「サクラに頼む」

「公安だよ、俺達世代の刑事はそう呼ぶんだよ」

ここで、本作のタイトル「朽ちないサクラ」の意味がわかります。

森口泉自身は、信念に基づいて行動をしていきますが、触れてはいけない領域にも関わり始めてしまうところもあります。

警察官ではないところに、その捜査方法が異なるので、結局どのように踏ん切りをつけるかを見極めていくところが本作の興味深いところです。

「染み付いた思想はそう簡単には拭えない」

不完全燃焼な感じの締めくくりでもありますが、その点については、落とし所の難しい物語でもあるので、まさしくタイトルに由来するような感じもします。

傑作というところにはいま一歩な感じもしますが、濃厚な相関と警察組織を描いている柚月裕子の作品として観る分には、うまくまとめられているのかと思います。

予告編

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