作品紹介
【監督】松居大悟
【出演】見上愛/佐藤寛太/落合モトキ/大関れいか/平井珠生/米良まさひろ/本折最強さとし/岩本晟夢/アダム/青木柚/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 長谷部りのは、幼い頃に出会った甲野じゅんを運命の相手と信じていた。中学生になり再会し、想いを告げるが、両思いになった瞬間に、彼は忽然と姿を消してしまった。
サブスクで観る
原作の仕組みをしっかりと理解したうえで実写映画らしいエッセンスを加えているところが良いです
松居大悟監督は、過去に「アズミ・ハルコは行方不明」をはじめ数作の 映画を監督していますが、個人的には、「自分の事ばかりで情けなくなるよ」の作風に興味を持ち、以降作品を見続けています。
見上愛は、2019年『ボイス 110緊急指令室』でテレビドラマ初出演をし、女優デビューをしています。その後、ドラマに出演をし、2020年「星の子」で映画初出演をしています。2024年にはNHK大河ドラマ『光る君へ』にも出演をしており、2024年「不死身ラヴァーズ」では単独初主演をしており、今後が期待できる女優です。
佐藤寛太は、2014年「劇団EXILEオーディション」に合格し、2015年より、劇団EXILEとして俳優業を行っています。2016年「ROAD TO HiGH&LOW」で映画初出演をし、その後も、テレビドラマや映画、舞台と幅広く活躍をしています。
本作は、高木ユーナの2013年 初連載作品の漫画「不死身ラヴァーズ」が原作となっています。
物語は、主人公が幼い頃に出会った運命の人に、中学時代に再会し、両思いとなるが、その瞬間に彼が消えてしまうことが起き、その後も、運命の人は別人として主人公の前に現れるが、両思いになるたびに消えてしまう現象が起きてしまうストーリーです。
序盤から、りのがベッドで余命を悟っているシーンで見舞いに来た甲野くんに出会います。そのまま、中学生になり、学校に遅刻しそうになるりのに場面が変わり、校門でりのは甲野くんに出会います。
甲野じゅんは同じ学校で陸上部におり、そこで甲野くんとともにリレーの選手になるように練習をしますが、主人公のりの自体が猪突猛進型のキャラとして、ひたすら甲野くんにアプローチをします。
しかし、告白をすると甲野じゅんは消えてしまい。甲野じゅんの存在自体がなくなっている状態になります。
その後、高校生になったりのは、再び甲野じゅんに出会いますが、これもまた告白すると甲野じゅんは消失してしまいます。
さらに、ある日クリーニング屋に行くと、甲野じゅんに似た人がおり、すぐにそのクリーニング屋で働き始め、甲野じゅんにアプローチをします。
同じようなルーチンで甲野じゅんは消え去っていく現象が起こるのですが、このルーチンの現象は明確に説明されるわけではなく、やはり不思議な現象が起こります。
ちなみに、原作漫画では「男→女」のアプローチとなっており、映画は男女の立場が変わっています。原作改竄のように見えますが、セリフ等はしっかりと踏襲しており、本作の大筋とテーマは原作と大きく変わっていないです。
「明日も健やかにね」
毎日変わるりのの服はちょっと良いです。何度もリピートしている感じですが、ちょっとした変化があるので、同じことを繰り返しているだけでとどまらないところになります。
「寝なきゃいいじゃん」
ものすごくシンプルな解決方法っぽいですが、徹夜をして遊ぶというのは、すごく乱暴でもあり、とはいえ、すごくわかりやすい解決でもあります。
「どんだけ思い出作っても、明日には全部忘れちゃうんだよ」
「誰かを好きになるよりも、一緒になってからのほうが人生長いよ」
本作の前田敦子は意外とキーパーソンとして重要で、前田敦子はこういうポイントを掴んだ役柄が多いです。
終盤は、本作の前半で起こった現象での説明が起こってきますが、わかりやすく、りのが体験してきた現象をプレイバックしてくれます。
「好きという気持ちを否定してほしくないから」
主人公視点で観ているからこそ、終盤の伏線回収はしっかりと理解できます。
原作マンガとは設定が色々と変わっていますが、決して、原作を冒涜しているわけではなく、むしろ、原作の仕組みをしっかりと理解したうえで実写映画らしいエッセンスを加えているところが良いです。
男性目線の漫画、女性目線の実写映画という点では、非常に良い選択だったように思います。
予告編
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