作品紹介
【監督】古厩智之
【出演】奥平大兼/鈴鹿央士/山下リオ/小倉史也/花瀬琴音/斉藤陽一郎/唯野未歩子/冨樫真/山田キヌヲ/薬丸翔/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 翔太は、徳島県の高等専門学校に通う学生。「全国高校eスポーツ大会メンバー大募集」をみて1チーム3人編成のeスポーツ大会に出場する。
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古厩智之監督作品はやはりこういう作品が上手いなぁと思うところ
古厩智之監督は、1992年『灼熱のドッジボール』で、ぴあフィルムフェスティバルスカラシップ権を獲得し、1995年『この窓は君のもの』で長編デビューをしています。その後、「まぶだち」「ロボコン」などの映画や、テレビドラマの演出をしており、学生時代のような雰囲気を描いた作品の多い監督です。
奥平大兼は、中学生のときにスカウトされ、芸能界入りしています。2018年「MOTHER マザー」のオーディションに合格し、様々な映画賞で評価されています。その後、映画やテレビドラマに出演をし、2020年『恋する母たち』では、テレビドラマ初主演をしています。
鈴鹿央士は、『先生!、、、好きになってもいいですか?』の映画の撮影時にエキストラ参加していたところ、広瀬すずの目に止まり、スカウトされています。その後、2018年「第33回 MEN’S NON-NO 専属モデルオーディション」でグランプリを獲得し、2019年『蜜蜂と遠雷』で映画初出演しています。その後映画やテレビなど幅広い活躍をしている俳優です。
物語は、主人公が「全国高校eスポーツ大会メンバー大募集」のチラシを見て、eスポーツ大会に出場し、決勝戦を目指していくストーリーです。
序盤から、自動車でドライブ中の2人がラジオのスポーツ中継を聞いて、勝つとか負けるとかなどの愚痴をこぼします。2人は、冷蔵庫を自宅に運んでおり、母親らしき人はドラゴンクエストらしきゲームをしています。
ゲーム大会の運営側の打ち合わせがあり、そこで高校生がeスポーツをすることで、運営がどういう決め事をするのかが描かれます。
3年生の達郎はバスケットボールの才能もあり器用な印象ですが、とあることでバスケットボール部に勧誘されます。とはいえ、ゲームのほうが気になっているところでもあり、部活の協力は拒みます。
達郎は、ゲームをしていたりもしますが、普通に勉強もできる学生です。徳島を舞台に描かれた作品で、ちょっと地方の人らの生活の雰囲気があります。
オンラインで行われるeスポーツ大会に出場することでポスターや案内の活動をしていきながら、他のキャラクターも描かれていきます。1チーム3人乗編成となるので、残り2名をどうやって探すのかというところが序盤の流れでもあります。
翔太は、eスポーツの大会に出ようとまずは達郎の募集に応募して、チームの第一歩として参加します。なお、チームのハンドルネームの縛りは、ロールプレイングゲームで出てくる武器の名前から名づけており、「木のほう」と「りゅうのつるぎ」で徐々にチームとして成長していきます。
ロケットリーグというゲームでeスポーツに参加していきますが、このゲームはEpic Gamesから配信されている実際のゲームでもあります。なお、2020年9月24日より無料化されています。
達郎と翔太と亘でチームを組んでロケットリーグで高校eスポーツ大会に出場して、予選を勝ち抜いて行きます。
中盤以降は、試合風景と3人のプライベートが描かれていき、3人の個性と結束が出てくるので感情移入しやすいところです。
「それ、百均で一番高いやつ、100円じゃないやつ」
最初「?」って思ったけど、よくよく思うと、理解できます。
達郎と翔太と亘の3人のチーム「UNDER DOGS」が勝ち抜いていくのかは、本作を観ると良いです。
「仲間が欲しかったからです。」
高校eスポーツの物語でもあり、爽やかな青春モノでもあり、素直にサラッと観られます。主人公がゲームがうまいというところである程度チート感はありますが、そういう要素がなくても、十分に楽しめる作品です。
古厩智之監督作品はやはりこういう作品が上手いなぁと思うところです。
なお、エンディングの曲は、Cody・Lee(李)「イエロー」となりますが、作品とマッチしていて良い曲です。