【監督】フィリップ・ラショー
【出演】フィリップ・ラショー/ジュリアン・アルッティ/タレク・ブダリ/エロディ・フォンタン/ジャン=ユーグ・アングラード/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 セドリックは、売れない役者。ある日、新作映画「バッドマン」の主役に抜擢される。撮影前に役作りをし、初日も無事に撮影ができたさなか、父親が倒れた報を受け、病院へ行くがそのときに事故に遭い、記憶を失ってしまう。
全体的に下品な作品ですが、ラストシーンでも下品要素がありながら、とはいえ、なんとなく爽快感のある締めくくり方
フィリップ・ラショーは、フランスの俳優兼監督で、コメディ調の作品を手掛けています。2019年「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」を主演と監督をしており、ファンからも好評な作品を制作しています。
物語は、売れない役者がやっと掴み取った主役の仕事のさなか、父親が倒れた報を受け、病院に向かう途中で事故に遭い、記憶を失ってしまうストーリーです。
序盤から、新作映画「バッドマン」の主役選考が描かれ、見事主役の座を勝ち取ります。ここから、サクサクと物語が進みますが、要は記憶喪失で勘違い解釈をしながらも、ヒーローとしてなんとなく物語が進んでいきます。
中盤でパーティ会場から子供を連れて行くとこに「Holding Out for a Hero」がかかりますが、毎度毎度、選曲は良い感じです。
要所要所、下ネタとギャグが入りますが、ある意味、昭和世代なら理解できそうなドリフターズ的なベタなギャグ的なところがあります。コンプライアンスというところは、日本では、自主規制的なところでとどまりますが、本作は、フランス映画でもあるので、ある程度の下ネタは、やはり昭和的です。
フランスから見ると、MARVELもDCコミックの同じ部類というちぐはぐさもあり、オープニングがMARVELでありながらの、主人公の配役はバットマンのパロディと言うところに、どこまで本気なのか気になるところです。
終盤で、劇中劇な感じもでてきますが、しっかりまとまっているところはさすがです。さらに言えば、バットマンと言いつつも、終盤ではアベンジャーズ的な要素もあり、多くは、コントで成立しています。
全体的に下品な作品ですが、ラストシーンでも下品要素がありながら、とはいえ、なんとなく爽快感のある締めくくり方でもあります。
83分という時間ながら、結構いろいろな要素をパロディ化しており、DCコミックやMARVELの好きな人にはクスリと笑える内容なのかと思います。
フィリップ・ラショー自体は、オリジナル作品への愛情は、「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」で示されているので、暖かく見守る感じで鑑賞するのがおすすめです。
シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション 字幕版