【日本映画】「ぜんぶ、ボクのせい〔2022〕」を観ての感想・レビュー

【監督】松本優作
【出演】/松本まりか//仲野
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 優太は、児童養護施設で母の迎えを待っていたが、ある日、母の居場所を知る。施設を抜け出して母に会いに行くも、そこには同居男性に依存した自堕落な母だった。

ぜんぶ、ボクのせい

ぜんぶ、ボクのせい

白鳥晴都, 川島鈴遥, 松本まりか, 若葉竜也, , 片岡礼子, 木竜麻生, 駿河太郎, オダギリジョー
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最後の優太のセリフにはその憤りを抱えていても良いのかと思います。

・松本優作監督は、2019年「Noise ノイズ」で自主映画として長編映画監督デビューをし、高い評価を得ています。その後、短編映画「日本製造/メイド・イン・ジャパン」でも多くの賞を受賞し、2022年「ぜんぶ、ボクのせい」で商業映画監督デビューをしています。

・白鳥晴都は、2022年「とんび」で映画デビューをし、映画出演2作目「ぜんぶ、ボクのせい」で主演を演じています。テレビや映画で活躍している俳優で、今後の活躍が期待できます。

・川島鈴遥は、2010年『特上カバチ!!』でドラマデビューをし、映画やテレビで活躍をしています。

・松本まりかは、2000年テレビドラマ『六番目の小夜子』で女優デビュー、『FINAL FANTASY X』のリュック役など声優としても活躍しています。

・物語は、児童養護施設で生活をする主人公が、ある日母親の居場所を知り、会いに行くも、想像とは違った母親がいたことで失望してしまい、孤独を抱える他の人と出会ったことで、自分自身を見直していくストーリーです。

・序盤から、優太視点で物語が描かれていくので、わかりにくさはありません。

・優太自身は、施設で生活をしており、自由もなく生活をしており、その中で生きづらさを感じてしまうのは無理がないところにもなります。

・施設の中で輪に入れないところもあり、母親のいる場所へ施設を抜け出して逢いに行きます。

・母親に会いに行くも、その母親と同居している男の関係を見てしまうのはなかなか精神がぶっ壊れる感もします。

・「優太って呼ぶな」

・優太、目線で物語が描かれるので、優太に感情移入して行くような演出担っています。

・「ごめん、ごめんね優太」

・母親の事情がよくわからないところはありますが、優太を施設に預けてしまっていることから、母親には望まれていないことはわかります。

・詳しく描かれていませんが、同居男性も優太の父親ではなく、他の男性の子供なんだということは察しができます。

・「20000とか持ってんのかよ」

・と聞く男の言葉が嘘くさくて信じられないのですが、とはいえ、この男(坂本)を演じているオダギリジョーの印象は、むしろいい加減なように見えてなんとなく親近感も持ってしまう不思議なところもあります。

・「俺、ジョニーだよ・・・ていうかさ、ジョニーなわけねーじゃん。」

・このテキトーさ感が出せるのはオダギリジョーならではであり、本作の超重要な人物でもあります。

・「ほら、優太ならできるんだよ」

・テキトーなところはありますが、だんだん、優太に対してのホームレスの坂本が父性というところになるのかもしれません。

・同じく、詩織という高校生も登場し始めますが、彼女にも、どこか父親や母親といったような親に問題を抱えています。

・裕福な家庭にいながらも、どこか自由ではないところに問題を抱えているところはあります。

・ここまで観ていくと感じてしまうことは、本作は、悲しい境遇の優太を描いているのではなく、父親や母親という家族を描いているようなところがあります。

・「車修理したらさ、一緒に名古屋行こうよ」

・優太は坂本にそう言いますが、この言葉にも2人の関係になんとなく伏線を感じます。

・終盤でとある事件があり、物語が進んでいきますが、そこにはやはり優太がみてきた世界に対しての憤りが残されているように思います。

・最後、約束がどうなるのかや、優太がどうなっていくのかという点は観てもらうほうが良いです。

・憤りを感じるところがありますが、最後の優太のセリフにはその憤りを抱えていても良いのかと思います。

・そういう意味で、エンディングの曲「夢で逢えたら」は、ちょっとモヤモヤします。

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ある船頭の話

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