作品紹介
【監督】中江和仁
【出演】西島秀俊/内野聖陽/山本耕史/磯村勇斗/マキタスポーツ/高泉淳子/松村北斗/田中美佐子/チャンカワイ/奥貫薫/田山涼成/梶芽衣子/
【個人的評価】
【あらすじ】雇われ弁護士の筧史朗と美容師の矢吹賢二は同居をして生活をしている2人。2人はゲイカップルとして日々生活をしていた。
サブスクで観る
テレビ版のファンのために制作されたファンサービス作品
中江和仁監督は、CMディレクターとして活躍し、2004年「何も始まらなかった一日の終わりに」で映画監督デビューをしています。テレビドラマ「きのう何食べた?」「大豆田とわ子と三人の元夫」を制作しており、独特な印象のある作風の監督です。
西島秀俊は、19歳の時にオーディションに合格し、芸能界入りをしています。1992年『はぐれ刑事純情派5』で俳優デビューをし、1994年『居酒屋ゆうれい』で映画初出演をしています。『あすなろ白書』等で人気はありましたが、事務所を移籍したために、1997年から2002年の5年間は民放のドラマには出演していません。その後、1999年『ニンゲン合格』で映画初主演をしており、第9回日本映画プロフェッショナル大賞・主演男優賞を受賞しています。その後、シリアスなものから、コミカルなものまで幅広作品で活躍しています。
内野聖陽は、俳優として活動し、1996年NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」で注目されます。1996年「午後の遺言状」「(ハル)」をはじめ、多くの映画作品に出演しています。TV、映画、舞台と非常に高い演技力のある俳優です。
物語は、弁護士と美容師の2人のゲイカップルが、同居生活をしながら、2人の関係性と社会でのゲイカップルの考え方を描いた作品です。
序盤より、史朗が賢二のために京都旅行を提案し、そのことの理由をお互いが考え始めます。
お互いがお互いのことを思いやりながらも、どこかに不安を覚えてしまうところがあり、こういうところに、2人の関係性が描かれていきます。
「あんたは、寂しがりやだから、こういう死に方は似合わない」
本作はテレビドラマ版から映画化された作品ではあり、テレビドラマ版と大きな変更もなく、描かれる点もあり、特別編と考えると良いです。
「かっこいい?これが?」
ゲイカップルの物語ではありますが、そこに通じるところは「食」というポイントがあり、料理をもてなす史朗や、そのために史朗を気遣う賢二の関係性は、本作で描かれる独特なところかと思います。
「俺は、今、ここ歩いている全員にお前のこと自慢したいよう」
筆者としては、特にLGBTsの人たちの心情は、正直、わかりにくいところはありますが、その視点を理解した上で観る作品ではないので、あまり気にすることもないです。
こればっかりは、個人差により受け取り方がかわるので、感想も大きく変わるところはあります。
判断の難しい作品ではありますが、そこまで深く考えずに気楽な気持ちで観たほうが良いかと思います。
なお、本作を観た後から、テレビ版を観ていますが、テレビ版の出来が良く、さまざまななキャラクターの説明や、シロさんの心情がわかりやすくなっており、本作を観る前にテレビ版を観る方が良いです。
本作は、テレビ版のファンのために制作されたファンサービス作品とも思え、その点を踏まえて観れば良いと思います。
予告編
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