作品紹介
【監督】谷口正晃
【出演】井之脇海/松本穂香/川添野愛/阿部進之介/石丸幹二/濱田マリ/神野三鈴/山崎育三郎/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 漆原朔は、京都の芸術大学に入学し、現代音楽研究会に入ります。そこで、異母兄の貴志野大成と大成の彼女・小夜と出会い、音楽を通じて様々な人間関係が描かれます。
サブスクで観る
松本穂香を鑑賞する作品と考えても良いですが
谷口正晃監督は、様々な監督の助監督を努め、テレビドラマの演出も行っています。2010年「時をかける少女」で長編映画監督デビューをしています。
井之脇海は、子役の頃よりテレビドラマで活躍し、2007年「夕凪の街 桜の国」で映画デビューをしています。2008年「トウキョウソナタ」では、第82回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞受賞を受賞しています。テレビや映画、舞台で活躍する俳優です。
松本穂香は、オーディションに合格し芸能事務所に所属し、2015年にロッテとのコラボレーション作品の『LOTTE SWEET FILMS』の第2弾「MY NAME」で女優デビュー、同年の『風に立つライオン』で長編映画デビューをしています。2019年『おいしい家族』で映画初主演をし、以降主演作品が増えています。
物語は、京都を舞台とし、大学で現代音楽研究会に入会した主人公が、そこで音楽と人間関係を描いていくストーリーです。
序盤より、京都での大学生活が描かれます。大学自体は、京都市立芸術大学で撮影されており、他にも鴨川が出てきます。
京都市立芸術大学は桂方面にある大学なので、鴨川との位置関係はちょっとビミョーです。
4分33秒間音のない曲は、有名な曲ではありますが、実際に演奏してくださいとなると、なかなかできないところもあります。
このときの松本穂香の目つきはなかなかコントです。
松本穂香が歌を歌うシーンがいくつかありますが、ほぼプロモーションビデオな気がします。
上手いか下手かで考えれば、別に歌手としても活躍できそうにも思えます。
考えれば、役者としては表現力がある人が多いわけですが、歌手を「演じる」という視点では、歌がうまいというよりも、演技が上手いと考えるほうが良いかもしれません・
「アナと雪の女王」で松たか子が「let it go」を歌っていますが、曲を聴いていると「演技力で歌っている」ようにも聴こえます。生歌を披露はしていないのですが、他にも松たか子の歌はあり、その多くの曲が上手いのですが、演技力で歌うというところは、一般的なミュージシャンと異なるところなのかもしれません。
「なんで、凪のイメージ通りに弾かなあかんねん」
常に前髪のサイドがハネている凪は、ちょっと気になります。
登場人物はちょっと多めな感じもあり、その相関的なところも、多少わかりにくいところはあります。
群像劇のようでもなく、このあたりの関係性が理解できないと序盤から物語を見失いがちなところはあります。
淡々とした内容ではありますが、淡々としているだけの内容ではないので、きっちりと関係性をみてから本作を鑑賞したほうがよいです。
そうではない場合は、松本穂香を鑑賞する作品と考えても良いですが、そこまでプロモーションビデオでもないところが、いまいち印象に残らない作品に仕上がってしまった感じがします。