【日本映画】「嘘八百〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】古美術品を扱う則夫が主人公。野田佐輔という人から千利休のゆかりの茶碗を購入するが、それは贋作だった。贋作作りが得意な佐輔と則夫は協力して、幻の千利休の茶器を作る。

嘘八百

複雑な人間関係でもないので、さくっと観られる良作

・武正晴監督は、学生時代から自主制作映画を作り、2007年『ボーイ・ミーツ・プサン』で映画監督デビューをしています。その後、「百円の恋」「イン・ザ・ヒーロー」など話題作を制作しています。

・中井貴一は、両親ともに俳優であり、小津安二郎に「貴一」と命名されています。1981年『連合艦隊』で映画デビューをし、TVや映画など幅広い活躍をしている俳優です。

介は、京都に造り酒屋に生まれ、大学卒業後に広告代理店に勤めますが、両立していた演劇活動に専念し、俳優としての道を進みます。

・2000年の朝の連続テレビ小説「オードリー」で脚光を浴び、様々な作品で活躍している俳優です。

・物語は、古美術品を扱う則夫が、野田佐輔の贋作を手にしてしまったことで、贋作を通じて、トラブルを起こしながらも、強力して贋作を売ることを始めるストーリーです。

・序盤から2人の出会いが始まり、一癖ある人々らが多数登場してきます。

・もともとは古美術商であった則夫ですが、贋作作りの陶芸家佐輔と共に贋作を売ることを始めます。

・吉本興業の芸人が多数出演しており、この時点でコメディ感がありますが、コメディの中に真面目な雰囲気の中井貴一がいることで、絶妙なバランスとなっています。

・また、個人的に興味深かったのは佐々木蔵之介演じる野田佐輔。

・陶芸家でありながら、贋作を作り上げてしまい、その制作の眼差しがまさしく陶芸家っぽいところ。

・中盤でその始終が描かれますが、セリフもなく黙々と作っていく様がとても良かったです。

・音楽だけがその状況を説明しており、またその曲もよく演出が良かったです。

・その後、幻の千利休の茶器ということで、裏付けのストーリーを語る則夫も見事で、この終盤にかけてのテンションの高さは良かったです。

・ある意味詐欺師となるわけですが、この手法は「スティング」をも彷彿させるところもあり、緊張感とそのストーリーの説明はこの映画がさらに続編を作らせたきっかけともなるかもしれません。

・主演2人の玄人さのある雰囲気と周囲のお笑い芸人演じる人々のバランスで、どこまで真剣であるようで、どこまでも詐欺師的なところに妙味があります。

・映画自体は、105分という時間で収められており、複雑な人間関係でもないので、さくっと観られる良作です。

https://www.youtube.com/watch?v=ugSKwvT–wU

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