【日本映画】「検察側の罪人〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 沖野は刑事部に配属された検事であり、東京地検刑事部のエリート検事・最上とともに都内で発生した殺人事件を担当する。事件の真相を突き詰めていくうちに、意外な事実に気が付き始める。

層的な物語ではあり、多少カラクリもありますが、やはり想定どおりに着地していくところは見せ方の問題だったのかも

原田眞人監督は、ロンドンに語学留学中に書いた評論を「キネマ旬報」に掲載されたことにより、映画評論家として多数の評論をしています。その後、帰国をし、『さらば映画の友よ インディアンサマー』で映画監督デビューをしています。1988年『フルメタル・ジャケット』で戸田奈津子の日本語字幕にNGが出たために、代役として翻訳を行い、兵隊スラングをしっかりと翻訳しています。他にも『グッドモーニング・ベトナム』『時計じかけのオレンジ』と難解な翻訳が必要な作品の翻訳も行っています。1985年「盗写 1/250秒 OUT OF FOCUS」や1995年「KAMIKAZE TAXI」でも高い評価を得ています。

木村拓哉は、SMAPのメンバーとして活躍をし、テレビドラマでは、高視聴率となる作品に数々と出演しています。「あすなろ白書」「若者のすべて」「ロングバケーション」「協奏曲」「ギフト」「眠れる森」と多数の話題作に出演しています。SMAP解散後は、ソロミュージシャンや役者として活躍をしています。

二宮和也は、嵐のメンバーとして活躍しながら、2003年「青の炎」で映画単独主演をしており、監督に評価され、その後、役者として数々の作品で巧みな演技を見せています。2006年には『硫黄島からの手紙』に出演し、からも「類まれなる才能」と評されています。

物語は、とある殺人事件が発生するも、その容疑者は未解決事件の重要参考人でもあり、なかなか容疑を認めない中、ベテラン検事の操作方法に疑問を持ち始めるというストーリー。

どちらが主人公かわかりにくいですが、実際には、木村拓哉、二宮和也のどちらもが主人公なのかと思います。ただし、私生活も含めて描かれている点からすれば、二宮和也演じる沖野を中心として観るのが良いかと思います。

ただし、主演2人の個性とイメージがかなり強いところもあり、物語に入り込む前に、2人の知名度のほうが印象に残ってしまうところもあります。

ミスキャストという程ではないのですが、いままでの印象が大きいところで、もったいなかったような気もします。

尋問の際に容疑者に迫るシーンでも、たしかに、二宮和也の
凄みはあるのですが、以前の二宮演技と比べると、なんとなく見劣りするところがありました。

理由は、風貌から感じする凄みとのギャップがあったからと思われます。

サスペンス要素のある作品でもあり、この物語を動かすのは、主演の2人ですが、吉高由里子の存在は意外と良かったところはあります。

この吉高由里子演じる、橘沙穂のキャラクターをもう少し引き出せていれば、深みがあったようにも思います。

重層的な物語ではあり、多少カラクリもありますが、やはり想定どおりに着地していくところは見せ方の問題だったのかもしれません。

検察側の罪人

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