【日本映画】「友罪 〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】瀬々敬久
【出演】生田斗真//山本美月/富田靖子/奥野瑛太/飯田芳//矢島健一/青木崇高/忍成修吾//片岡礼子//北浦愛//古舘寛治//大西信満/渡辺真起子/

【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】主人公 益田は、ジャーナリストの夢を諦め町工場で働きはじめ、そこで、同期で入社した鈴木と出会う。無口で内向的な鈴木は周囲に馴染めなかったが、益田と徐々に打ち解けていくが、鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人ではないかと疑い始める。

友罪

しっかりとまとめられてはいますので、考え事をしながら観てもらえれば良い作品

・瀬々敬久監督は、学生時代に自主映画制作を行い、ポルノ映画を制作をしながらも近年では話題作を制作するようになり、意欲的に映画制作を行なっている監督です。

・生田斗真は、11歳よりジャニーズJr.として活動を開始し、NHK教育『天才てれびくん』に、てれび戦士として出演しています。その後、1997年NHK連続テレビ小説『あぐり』で俳優デビューをし、松本潤、相葉雅紀、二宮和也とジャニーズJr.内ユニット・MAINも結成していたが、1999年、嵐のメンバーには選ばれず、俳優に重きを置いた活動をする異色のジャニーズとも言われています。

・瑛太は、1999年にモデルデビューをし、2001年『さよなら、小津先生』で俳優デビューをしています。その後、2005年『サマータイムマシン・ブルース』で映画初主演をし、以降テレビや映画で活躍しています。

・物語は、町工場で働き始めた主人公が、そこで出会った青年と打ち解けるが、その青年には昔発生した殺人事件の犯人ではないかと疑いを持ち始めるストーリーです。

・序盤は、主人公益田が町工場で働き始めるところから、描かれはじめます。町工場という点で、色々とムラ社会的なところもあり、その中での生活でいじめのようなところや、ヒエラルキーというものが見え隠れします。

・また、昔の連続児童殺傷事件を喚起する事件も起こり、その事件の展開も含め、複数の物語が同時に進行していきます。

・主要な人物はやはり益田と鈴木となってきますが、その周辺の人物もしっかりと描かれており、複雑そうな人物相関ですが、意外とわかりやすくできています。

・協調性のある益田と孤独な鈴木の対比もあり、この2人の関係性もわかりやすくなっています。

・中盤以降、過去の出来事が描かれており、鈴木自身があまり語らない過去のことが見え隠れしてきます。

・「仲良くなった友人が実は過去に殺人を犯している人だったら」ということが表面的なメッセージではありますが、過去に犯した罪は償えるのか?というところを考えさせられるところがあります。

・実際にこの登場人物たちに感情移入できる人はほとんどいないとは思いますが、その状況の置かれたことを考えると、償うというのはどういうことかというところを考えてしまうと思います。

・多くの登場人物には、過去に暗い出来事を抱えており、それでも日々を生活していることに隠れたメッセージがあるようにも思います。

・全体的には重いテーマのある作品ですが、しっかりとまとめられてはいますので、考え事をしながら観てもらえれば良い作品かと思います。

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