【日本映画】「おいしい家族〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 橙花は、東京のコスメショップで働く女性。母親の三回忌で離島にある実家に帰省する。そこでは、父 青治が母親の格好で家事をしていた。

おいしい家族

浮遊感のあるような映画でもあり、主題を明確に示してこない展開ながらも、しっかりと伝わってくる展開

監督は、小説「えん」で第40回すばる文学賞を受賞しており、本作は、自身の手がけた短編映画「父の結婚」を長編化したものです。

は、オーディションに合格し芸能事務所に所属し、2015年にロッテとのコラボレーション作品の『LOTTE SWEET FILMS』の第2弾「MY NAME」で女優デビュー、同年の『風に立つライオン』で長編映画デビューをしており、本作は長編初主演となります。

・個人的なことをいうと、松本穂香は最近気になっている女優ではあります。演技がどうこうではなくて、最近急激に可愛くなったなぁと思うわけです。

・よくよく思うと、八重歯と目ヂカラが強いところがその魅力に当たるところかとも思います。

・auのCMでは引き込まれそうになる瞳に心奪われます。

・物語は、実家に帰った主人公が実家に住む父親の変化に戸惑いながらも、父親の心の隙間と主人公の考えの変化を描いた作品です。

・序盤は、橙花の周辺で起こる状況が描かれ、その中でも、父親が実家の中で母親役を演じていることに不思議な現象が起こっていることが描かれます。

・父親自身は、亡き母親の代わりを努めているに過ぎず、決して性転換を望んでいるわけではないところがキーになります。

・つまり家族という小さなコミュニティの中で、必ず必要となる人が欠けてしまったことを補うようなところがあります。

・ですので、当初は困惑するだけの状況ですが、実は父親自体は、この一家をスムーズにしたいだけの一心で起こっていることになります。

・同性愛やトランスジェンダー、女装癖ではない違った視点がこの父親にはあります。

・演じている自体もシュールな芸人であるが故に、ぴったりとその言動に当てはまることで違和感の少ないキャスティングでもあります。

・そんなシュールに見える一家でも実は根幹にしっかりとした結びつきがあるようにも見えます。

・それは、外見や役割が担っているところではなく、いつまでも忘れないことと決してなくしてならないことを暗に示しているようなところもあります。

・赤いワンピースの肩紐のアシメントリーさがとても気になってしまいます。こういうデザインなのかもちょっとわかりませんが、どう見ても、こういうデザインなのでしょう。

・東京と離島という距離があるにしても、集まれば、それは家族であり、心が通じているということに根ざしているところもあるように思えます。

・浮遊感のあるような映画でもあり、主題を明確に示してこない展開ながらも、しっかりと伝わってくる展開には、演出と物語の奇妙さが混じり合った不思議なところではあります。

・松本穂香が浜辺でずぶ濡れになるシーンはちょっとドキドキしますがこういう要素も大事なところではあります。

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