【日本映画】「きみの鳥はうたえる 〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【原作】佐藤泰志
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】冷凍倉庫のアルバイトで知り合った静雄と意気投合をし、共同生活を始める。書店のアルバイトで働く佐知子と出会い、3人の複雑な関係ながらも楽しさと切なさの混じった生活が始まる。

きみの鳥はうたえる

複雑な内面を描きながら、わかりやすくまとめあげた作品

・三宅唱監督は北海道出身の映画監督で、初長編作は、『やくたたず』となります。その後、『Playback』で第22回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞し、活躍の場を広げています。

・原作は、佐藤泰志の小説であり、過去に、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』 『オーバー・フェンス』の作品があります。

・原作では、舞台は東京都国立となるようですが、映画では、函館が舞台となります。

・タイトルは作中にも登場するの楽曲『And Your Bird Can Sing』を直訳にしたものです。

・物語は、若者2人の共同生活に関わる女性の三人の物語で、恋愛や友情がありながらもお互いが意識させずに、付かず離れずな状態で進みます。

・主人公の僕は、物事への執着が薄い印象で、自己主義的なところもあり、かつ他人には極力干渉しないような行動をします。

・そこに魅力があるのかが多少理解できないのですが、佐知子はそんな僕と付き合っているのか付き合っていないのかというラインで交際をします。

・同居している静雄は、その状況に絶妙な距離感で関わり、3人の明確な気持ちは、ぼんやりと描かれます。

・このぼんやり感が本作の魅力でもあり、嫉妬や羨みという感情がとてもじんわりと描かれています。

・佐知子役の石橋静河が、魅力的なようにも見え、ぼんやりとした感情の渦巻く中でキラリと光る印象があります。

・中盤まで見ると、意外と僕というキャラクターの印象もなんとなく理解できるようになっており、他人と関わりたいが、他人と関わることにめんどくささを感じているのだとわかります。

・感情を強く押し出すような登場人物達ではないのですが、ちょっとしたことで、感情を剥き出しにする格差もあり、感情表現がうまくできない若者を描いた作品と考えるとしっくりきます。

・ラストはその着地点を、まとめた方向となっており、その一言のために全編があったような気もします。

・複雑な内面を描きながら、わかりやすくまとめあげた作品だと思います。

きみの鳥はうたえる

 

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【初回生産限定版】佐藤泰志 函館三部作 Blu-ray BOX

 

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きみの鳥はうたえる オリジナルサウンドトラック Produced by Hi'Spec

 

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そこのみにて光輝く (河出文庫)

 

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きみの鳥はうたえる オリジナル・サウンドトラック Produced by Hi'Spec

 

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君の鳥は歌を歌える (角川文庫)

 

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