【洋画】「ベルファスト〔2022〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 バディは、ベルファストで生まれ育った9歳の少年。家族に囲まれて平和そうに見える環境だったが、カトリックとプロテスタントの宗教の争いに巻き込まれていき、家族とともに故郷を離れるかどうかに悩む。

なんとも言えない気持ちがどこか引っかかるような作品

監督は、演劇の役者として数多くの舞台に立ち、1989年『ヘンリー五世』で映画監督と初主演を果たす。その後、「愛と死の間で」「ピーターズ・フレンズ」「から騒ぎ」と監督を務め、俳優と監督を両立した活動をしています。2021年『ベルファスト』で第94回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネートされ、脚本賞を受賞しています。

・ジュード・ヒルは、北アイルランド出身の俳優で、12歳ながらも、 2022年『ベルファスト』で主役に抜擢され、今後が期待できる俳優です。

・物語は、イギリス 北アイルランドの都市 ベルファストを舞台に、カトリックとプロテスタントの宗教のあらそいに巻き込まれながらも、主人公の目線を通して、ベルファストという街とその環境を描いた、ケネス・ブラナーの自伝的作品です。

・オープニングから北アイルランド ベルファストの街並みを写しながらの映像から、タイトルが示され、そこから1969年のモノクロへ移り変わっていきます。

・ヴァン・モリソンの「Down to Joy」が主題歌として流れており、この曲の名曲っぷりがよくわかります。

・むしろ、この映像だけで、本作が名作なのでは?という期待感を感じます。

・カトリックの住民が暮らす街に突然、プロテスタントの暴徒が街を荒らしに来ます。

・小さな町の中で、暴徒が街を荒らし、家々を壊していく様が描かれますが、時代は、1969年ということもあり、それほど昔の時代でもないことはわかります。

・全編ほぼモノクロで描かれる映像だけあり、さほど残酷さを感じることはなく、むしろ、歴史的な記録風景として鑑賞ができます。

・「なんてこと」

・多少、歴史的背景を知った上で本作の鑑賞が望ましいのですが、子供の視点で描かれていく作品なので、さほど複雑なこと考えなくても良いです。

・大人は大人、親子は親子の会話が繰り広げられるのですが、感情移入の視点としては、主人公の バディとなるので、登場人物の視点を変えてみることで、観返すたびに印象が変わる作品なのかもしれません。

・「お前のものはオレもの」というジャイアン的な言葉が出てきますが、海外でもこのような考えはあるようです。

・店から何でもいいから取ってくるのに洗剤を取ってくるのですが、バイオ洗剤だからという理由は、主人公の思いつく世界の視野ではあり、本作のベルファストでの争い事の世界とはまた違った世界の広さがあります。

・「そんなメッセージを伝えたいんじゃない」

・悲観的な争い事を描いた作品というわけではなく、とはいえ、きっちりとしたメッセージ性を明示してくる作品でもなく、この空気感と時代感を感じて貰えればよいのかもしれません。

・「あの子、カトリックなの」

・98分という時間の中で、主人公 バディは、子供ながらに、徐々にその環境と自分たちが置かれた立場を理解していくのですが、最後まで観ると、なんとも言えない気持ちがどこか引っかかるような作品であり、じんわりとなにかメッセージを受け取ったような感じのする作品です。

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