【日本映画】「あなたにふさわしい〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/紺野ふくた/
【個人的評価】

【あらすじ】とある避暑地の別荘で休暇を取ることになった2組の夫婦。しかし、それぞれの夫婦には離婚の危機となる関係があった。

あなたにふさわしい

題名の「あなたにふさわしい」は意外と意味深なところ

・宝隼也監督は、大学在学時から映画制作を行い、ホラー系の作品等を手掛けています。2020年「あなたにふさわしい」で長編映画監督デビューをしています。

・山本真由美は、父が落語家の桂米八でありながらも、落語の道ではなく、舞台女優として活動しています。落語女優としての高座名「桂喬香」を持ちながらも、2001年「あしたはきっと…」で映画デビューをしており、2016年「Every Day」では初主演を努めています。2018年映画『カメラを止めるな!』で主題歌「KeepRolling」を歌っており、多彩な活動をしている女優です。

・物語は、とある避暑地の別荘で休暇を取ろうとした2組の夫婦が、5日間を過ごしていくうちに、お互いのすれ違いを感じはじめ、その関係が複雑になっていくストーリーです。

・序盤よりそれぞれの夫婦が別荘に訪れるところから始まります。

・飯塚美希と飯塚由則の夫婦は、待ち合わせ場所に集まるところから、なんとなく不調和音な夫婦関係であるような感じがします。

・軽井沢の別荘地での物語となりますが、2021年では新幹線も道路も整備されたので、訪れやすい場所になったのかもしれません。

・4人の登場人物ともうひとりが出てきますが、どちらかといえば、飯塚美希の視点で物語が描かれているところがあります。

・とはいえ、飯塚美希の考えは感情移入するような人物像とも言い難く、三行半の手紙も唐突な感じもします。

・演出として面白いところは、各登場人物の目線が意外とフォーカスされており、会話の裏に意味があり、その意味が目線に込められているようにも思います。

・長回しやアングルなど、カメラワークにちょっと癖があり、手持ちカメラで撮影をしていると思われますが、意外と色彩感覚や構図の良さの計算され方は興味深いです。

・「いつから」

・「そんなことしか言えないの」

・登場人物は限られているので、さほど複雑ではないのですが、感情移入する対象がないので、多少取っ掛かりがないような感じはします。

・去り際に水をかけるところはなかなかな感じです。

・題名の「あなたにふさわしい」は意外と意味深なところでもあり、中盤での独白にその意味合いが説明されており、その言葉の確認として終盤に結びついてくるのかもしれません。

・実は、飯塚由則の仕事シーンも無駄なように見えて、実は、題名にも結びついている伏線かと思われ、その状況で終盤のやり取りからの流れで、題名の意味合いが出てくるのかと思います。

・人同士がわかりあえないところでちょっとこじれているように思えますが、この終盤のまとめ方や流れ自体に、序盤の関係性との変化があったのかどうかはみてもらったほうが良いかもしれません。

・投げたお菓子を食べるという布石も意味合いがあり、しっかりと説明されていませんが、観た人がどう思うかと、役者の演技でだいたいの内容は理解できるかと思います。

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