【日本映画】「Shall we ダンス?〔1996〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 杉山は、平凡な家庭を持ち、仕事も家庭もそれなりに不満のない生活をしていました。単調な毎日を送る中、ある日、電車の中からビルの窓から外を眺める美女を見つける。ビルのその場所は社交ダンス教室だった。

Shall we ダンス?

素直な気持ちで、素直に観ることで、人生における何かに気づかせてくれるようなそんな名作

・監督のは、監督として1984年にピンク映画『変態家族 兄貴の嫁さん』で監督デビューします。その後ファンシィダンスやシコふんじゃったと一般作品を手掛け、いずれも高評価の作品を制作しています。

は、もともとは役所勤務の職員でしたが、の無名塾に入り、前職の役所勤めというところから芸名を命名してもらっています。

・大河ドラマの役で注目され、その後は様々な役を演じています。

は、バレエダンサーとして活躍後、本作で映画デビューしています。その後、周防正行監督と結婚しています。

・物語は、社交ダンスの印象から閉鎖的な感じがありながらも、社交ダンスを習うことで出会う人々と、自らの考えの変化が生まれ、何か感動を起こす映画です。

・当初は社交ダンスのイメージとして、異性との触れ合いを求めて、習いに来ているというヨコシマな点が描かれますが、その要素はすぐに打ち砕かれます。

・後ろめたい要素もありながらの社交ダンスということもあり、浮気調査等、様々なことが主人公以外の場所で行動が行われます。

・この要素もよくできていて、一本筋でしか物語を描けないように見えて、主人公の周囲からの反応という要素が入ることで、中だるみなく観られます。

演じるキャラクターも、周防正行映画には常連というところもあり、コミカルさというエッセンスの効かせ具合が絶妙です。

・好きなシーンでいえば、コンテストに出場すると決めて練習を始めるときの、「ラストダンスは私に」のBGMとともに練習風景を描く手法は、何が輝いてみえるところがあり、ここがこの映画の盛り上げの一端ともなります。

・朝早く自転車で駅に向かい、通勤をして、仕事をし、帰路に着くという生活の中から、生き生きとした何かを見つけたような役所広司の表情が印象的です。

・多くの演出は下手な印象もあり、各キャラクターの感情は呟きとして描かれるので、わかりやすさが非常に高く、難解さのかけらもありませんが、意外なことに、主人公の気持ちの吐露はさほど描かれていません。

・これがこの作品のポイントかもしれませんが、感情の説明も少なく、抑え気味の演技をしているからこそ、観ている側の感情移入をしやすく、他のキャラクターには、その周囲の人々である、という印象操作となっているような気もします。

・そしてダンス教室の先生への憧れは、徐々に薄まっていき、最終的には、何に打ちこむのか?という問いかけが浮かび上がってくるようなところも、この作品の上手いところです。

・ほとんどの演出とシナリオ展開については、予測できるようなところであり、ある意味ベタすぎる映画ではありますが、その直球ともいえる演出と展開がこの映画の魅力でもあり、広く愛されている内容であるとも言えます。

・素直な気持ちで、素直に観ることで、人生における何かに気づかせてくれるようなそんな名作です。


『Shall we ダンス?』予告編| Shall we Dance? – Trailer HD

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