【日本映画】「牝猫たち〔2017〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】池袋を舞台として三人の女性が各々の生活を描く。人妻風俗店を中心として様々な社会問題を描きつつ、それぞれの女性の生き方を説いた群像ドラマ。

牝猫たち(劇場公開版)

描写としては、成人向けの内容ではありますが、荒削り感の中で、何を訴えているのかが突き刺さる映画

・白石和彌監督は、「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」を制作した監督で、2018年には年間3本の作品を送り出し気鋭の監督です。

・本作は、日活ロマンポルノ45周年を記念したリブート作品で、日本映画界で一線級の監督五人が新作を手掛けた「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の1作となります。

・物語は、池袋の街を舞台にそこで生活をする三人の女性をそれぞれ描いた作品です。

・ロマンポルノの暗黙のルールに基づいた内容でもあり、一定時間内に必ず大人の要素が絡んできます。

・その制限された中で、「どのような物語を描くのか?」というところが過去にいろいろと実験的なことが行われたところで、本作も、社会問題をテーマに物語が進行していきます。

・引きこもりで、インターネットでの情報を操作して過ごしている若者。

・身寄りもなく、人との触れ合いとして依頼をする老人。

・シングルマザーとして日々の生活に追い詰められている母親

・と、三者三様の物語が描かれます。

・どれも、高齢化社会、内向的な若者、ネグレクト、シングルマザーと様々な問題をぶっ込んできています。

・これらの問題提起に対して、明確な回答は描かれていません。リアルな社会問題を扱っているところはありますが、短時間で様々な問題を扱うところには無理があったようにも思います。

・それでもなお、デルヘリサービスを中心とした問題提起には、脚本の妙味があります。

・シリアスとコメディの極端な演出部分もあり、それも多くの題材をまとめるには、一見とっ散らかっている印象もあります。

・白石監督は、本作を通じて達成できなかった事をのちにTVドラマとして再度映像化をします。

・それがテレビ東京系列の「フルーツ宅配便」であり、漫画原作のドラマではありますが、この着地点は見事だったように思います。

・本作は「フルーツ宅配便」のパイロットフィルムとしてみれば非常に納得のできる内容だったのかとも思います。

・本作では描ききれなかった要素を地上波深夜放送のドラマとして、一石を投じたところには、いろいろと考えさせられるところがあります。

・描写としては、成人向けの内容ではありますが、荒削り感の中で、何を訴えているのかが突き刺さる映画です。

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