【日本映画】「遊びの時間は終わらない〔1991〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/西川忠志/伊藤真美//斎藤晴彦/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 平田は、非常に真面目な警察官。防犯訓練のため、平田は犯人役として選ばれる。非常に真面目で融通がきかないため、防犯訓練にもリアルさを追求し、筋書きのない訓練が始まる。

下手な超大作を観るくらいなら、この作品を観たほうが絶対に良いとおすすめできる映画

萩庭定明監督は、のちに「ミナミの帝王シリーズ」をヒットさせた監督。主にわかりやすい演出と丁寧な説明で定評があります。

主演は、本木雅弘で、後に「シコふんじゃった」で評価され、様々な役どころを器用にこなす役者ですが、それ以前はアイドルグループ「シブがき隊」のメンバーでした。

本当は、ここまでで内容に一切触れずに紹介を終わらせたほうが良いのですが、110分間のエンタテイメントとして興味の湧いた人はそのまま、本編を観てください。先入観がないほうが絶対に楽しめます。

本当にいつまでも続けてほしいくらいの面白さがあり、その魅力は、主人公 平田の個性と発想に尽きます。

非常に芯の強い印象の本木雅弘が演じているからこそ、説得力があり、周囲の人もその流れに流されてしまうところも、また魅力です。

あまり映画紹介でネタバレをしたくないのですが、物語自体は、防犯訓練のつもりが、犯人役の主人公が、綿密な犯人像と、用意周到の計画、過去の銀行強盗の凡例を考え、警察の対応をすべて後手に回し、捕まらない犯人として、防犯訓練を全うするストーリーです。

いかに体力を温存し、立てこもるか、そして人質をどのように扱い、いかに有利に立ち回るか。

この綿密すぎる計画は、まさしく設定上、「融通の効かない非常に真面目な人物」という点で、だんだんと犯人役を応援したくなるところがあります。

機転の効かせ方も素晴らしく、「金だぁぁぁ」のシーンでの展開には観ている側も、「金」としか見えない現象にとらわれます。

「遊びの時間は終わらない」という題名が示すだけあり、結局のところ物語はいつまでも続けていられるほどの展開があり、再度書きますが、「終わってほしくない」と思えるようになります。

いろいろとネタバレに近い内容で紹介しましたが、コメディとも取れるエンタテイメントな映画で、低予算で作られている印象ですが、下手な超大作を観るくらいなら、この作品を観たほうが絶対に良いとおすすめできる映画です。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です