【洋画】「ボヘミアン・ラプソディ〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/グウィリム・リー/ベン・ハーディ
【個人的評価】

【あらすじ】イギリスのロックバンド「Queen」のボーカリスト フレディ・マーキュリーを主人公とした伝記的映画。1970年のロンドンを舞台として「Queen」というバンドを描く。

「似ている」と「良い作品」は必ずしも一致しない例

・ブライアン・シンガー監督は「ユージュアル・サスペクツ」で素晴らしいサスペンス映画を制作した巨匠、ただし、その後はどちらかというと娯楽映画を作る傾向が多く、作家性は強い印象がない。

・主人公 フレディ・マーキュリーを演じたのは、ラミ・マレックで本作で第91回アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。

・フレディ・マーキュリーの彼女役 メアリー・オースティンを演じたのは、ルーシー・ボーイントンで、彼女は思えば、「シング・ストリート」で主人公の彼女役でした。どちらかといえば、今回はあまり魅力のない役ではあります。

・本作は「応援上映」などでマスコミの宣伝効果もあり、かなり人気作となりました。

・実際のところはライブシーンは、全体の3割程度なので、当然ながら、物語を描く必要があります。

・フレディー・マーキュリーの伝記的映画ではありますが、彼がAIDSによる合併症で他界したのは、1991年11月のことで、数多くの映像も残されています。

・ここに違和感が発生してしまいますが、インターネット上には数々のライブ映像やプロモーションビデオが残されていますので、本物の映像と比べてどうしても「ものまね」映像の印象しか残りません。

・物語で描かれるシーンでは特に違和感はないのですが、ラストのライブ映像ではどうしても偽物感が拭えず、共感ができませんでした。

・やはり本物たる所以があり、さらに言えば「フレディ・マーキュリー」の歌唱力のずば抜けた才能にまさることはできないわけです。

・アカデミー主演男優賞を受賞していますが、ライブ映像がなければよかったのかもしれません。そのくらい本物の素晴らしさがあり、あの体格と声とパフォーマンスにファンが熱狂するのはとても良くわかります。

・作品中でも「俺はパフォーマーだ」というシーンがあり、確信犯にも思えますが、当時の映像が見られないのであれば、それもよかったのかと思います。

・他のメンバーもよく似ているのですが、「似ている」と「良い作品」は必ずしも一致しない例であるかと思います。

・ニルヴァーナの カート・コバーンの最後を映画化した「ラストデイズ(2005)」という作品がありますが、ここまでエンタメ性を抜く必要はありませんが、物語としては、薄味であり、ライブ映像に共感できるかどうかでこの作品の評価が変わるかと思います。


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