【洋画】「エヴァ〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/ジュリア・ロ【個人的評価】

【あらすじ】主人公ベルトランは介護の仕事をしていましたが、有名戯曲家の介護の際に戯曲を盗作して作家デビューをします。盗作だったがために2作目の執筆が進まず、別荘で執筆を始めますが、そこで出会った女性エヴァによって物語に変化が現れます。

エヴァ (字幕版)

嘘により作られた事実が不安を醸し出し、その先行きの見えない状況に陥れられる物語

・主人公は盗作作家であり、出会った女性娼婦により破滅の道に踏み外してしまう官能ドラマです。

・2018年・第68回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品。

・主人公は、有名作家の書いた戯曲を盗作したので、一躍有名になるのはわかります。

・その後次回作が駄作の仕上がりにしかならないこともあり、さまざまな疑惑が浮かび上がります。

・その疑惑の中で、娼婦のエヴァの存在が謎めいてきます。

・物語の主人公はあくまでもベルトランですが、素性が明らかではないエヴァの存在で物事の動きにほころびが生まれます。

・もともと戯曲を盗作したことで破滅を迎えるであろうことを認識していてもおかしくなく、そのギリギリの状況からの逃避として、エヴァの存在があることがうなづけます。

・主人公ベルトランは、特に個性が描かれず、キャラクターがぼんやりしているところもあり、感情移入がしずらし物語ですが、そもそも登場人物の多くが嘘で固められているようにも見えます。

・初老とも言える風貌で娼婦をしているエヴァも同様だし、彼女であるカロリーヌの言動にも嘘が観られます。

・この作品の根幹には嘘により作られた事実が不安を醸し出し、その先行きの見えない状況に陥れられる物語です。

・最終的にエヴァという名前すら実名かも分からず、観る人に委ねられるところとなりますが、正直主人公ベルトランの無軌道さに同情をするのは難しいというところです。


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