【洋画】「私が、生きる肌〔2012〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】形成外科医ロベル・レガルの自宅にベラという女性が軟禁されている。彼女には、なぜこの家にいるのかには秘密があった。

私が、生きる肌(字幕版)

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, エレナ・アナヤ, マリサ・パレデス, ジャン・コルネット, ロベルト・アラモ
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ペドロアルモドバル監督映画初鑑賞の人には受け入れにくい映画かもしれませんが、まさしく彼自身が描ける映画

監督のミステリーともサスペンスともラブストーリーとも言えぬ、毎度ながらの独特な雰囲気の映画。

・ジャンル分けをしようとすると難しい。それほどまでに、ペドロ・アルモドバル監督の映画は独特であります。根底には、「業」とか「愛執」とか「偏愛」のような言葉が渦巻くような感じなのでしょうか。

・その深淵の淵まで誘ってくれるような世界観。「異常」だけでは片付けられない深さがあります。

・物語は、自宅に軟禁されているベラについての話。家主は世界的形成外科医のロベルで、序盤からすぐにこの2人の関係の不思議さに戸惑いを感じます。

・この微妙に流れる些細な違和感を感じてしまうところから、アルモドバル節で、物語をすんなり引き込んでしまいます。

・家政婦の息子が事件を起こし、匿うために自宅に入れた事で事件が起こったことから、事の真相が明らかになり始めます。

・ここからはネタバレになりますので、詳しいことは書けません。そのくらいに後の展開が壮絶な物語となります。

・物語は過去の話となり、時間軸が多少前後しながら語られます。

・強烈な復讐劇とその顛末を見事に描き切りますが、ラストはモヤモヤ感が残ります。その部分は観ている側に判断を委ねる形として描かれており、一言では言い表せない感想だけが残ります。

・ペドロアルモドバル監督映画初鑑賞の人には受け入れにくい映画かもしれませんが、まさしく彼自身が描ける映画ではあります。


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