【洋画】「ダークナイト〔2008〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】道化師マスクを被った強盗一味が銀行を襲い、一味を全員殺して去った狂気の男 ジョーカーはゴッサムシティに現れてから、幾度となく犯罪を起こしていきます。町から犯罪をなくすためゴッサム市警とバットマンと地方検事は、ジョーカーを追い詰めようとしますが、本当の悪とは何なのか、そして正義とは何なのかに一石を投じます。善悪の概念を根底から覆すような壮絶な戦いがはじまります。

ダークナイト (字幕/吹替)

完全なる狂気と正義とは何かを揺るがしてしまう

・『バットマン ビギンズ』に続く「ダークナイト・トリロジー」の第2作目。バットマンの実写映画作品としては累計で第6作品目となります。

・本作では、過去に登場した「ジョーカー」が新たな解釈としての登場します。

・ジョーカーを演じたヒースレジャーは、この映画を最後に他界します。ですが、役作りにのめり込み、役者人生で最高の役を演じ切ります。

・過去にジャックニコルソンが演じたジョーカーを全く異なった視点で演じることで、映画史上最高の悪役として、記憶にも記録にも残る名演をしています。

・主人公バットマンを完全に凌駕し、狂気だけで成り立っている悪役というのは、あまり例をみない悪役像です。そのため、「奇妙な装備をして戦っているバットマンこそ、狂気なのではないか?」という問いかけに善悪に定義すら覆しはじめます。

・決して超人的な悪役ではなく、ただただ狂気と躊躇をしない行動力だけのジョーカーにヒーローとはなりきれないながらも魅力的な悪役として君臨します。

・護送車を襲撃するシーンは特に秀逸で、隙のない襲撃で危機的状況になりますが、バットマンの機転でマシン タンブラーを盾に検事ハービーを守ります。

・大破したタンブラーから脱出するバットポッドは意外な一言で、しかもカッコよさ満点です。

・バットポットとジョーカーのトレーラーとの対決と、生身での対決には緊張感が振り切れるほどの強烈なアクションとして名シーンとなっています。この時の音楽がさらに極度な緊張感を生み出していて、シリーズ最高の対決シーンとなっています。

・その後の尋問シーンも素晴らしい。完全なる狂気と正義とは何かを揺るがしてしまう、バットマンとジョーカーの尋問はアクションシーンではないのに、とてつもない緊張感が走ります。

・このシーンから、ダークナイトの真価が問われはじめます。今までのヒーローアクション映画では、語られることのなかった善悪の境目に名作と語り継がれる踏み込んだ哲学的要素が見え隠れします。

・善人の根拠とは、そして悪人の償いは。この逆転するかもしれない正義感を非常にわかりやすく、そして結論を誤魔化すことなくしっかりと描き切ります。

・ダークナイトという題名であり、決して副題ではないこの作品は、バットマンシリーズではありますが、全くバットマンという言葉は使われていません。


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