【洋画】「ソーシャル・ネットワーク〔2010〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】

【個人的評価】

【あらすじ】2003年、ハーバード大学2年生のマーク・ザッカーバーグはブログを使った投稿を発端に、Facebookの立ち上げを行う。その回想シーンと訴訟シーンを描く現在のまでのストーリー。

ソーシャル・ネットワーク (字幕版)

退屈になりがちな会話劇を得意の構成力で描き切っているところには、監督の引き出しの多さに感服してしまう作品

・監督のデヴィッド・フィンチャーは、PVやTV演出で評価を得た後、本作が長編映画デビューとなります。のちに「セブン」「ファイトクラブ」でカルト的人気を獲得し、映画界に新たな風を吹き込んだことで熱狂的ファンが多い監督です。

・ジェシー・アイゼンバーグは、テレビシリーズでデビューをし、2009年「ゾンビランド」で注目され、2010年「ソーシャル・ネットワーク」で、マーク・ザッカーバーグを演じ様々な賞を受賞しています。その後、映画作品にも多々出演しています。

・今では世界での利用者が20億人を超えるSNS(ソーシャルネットワーク)の創業を描いた作品。

・主人公は、マーク・ザッカーバーグであり、2004年の創業以来、急激な成長を遂げた企業の創始者。

・映画としては、企業の背景も含め、2003年からの短期間の話でもあり、ちょっと異例でもある。

・そんな異例なストーリーを、見事なまで作り上げたデヴィッド・フィンチャー監督の構成力と演出力も凄い。

・ストーリー自体は、大学でのコミュニティを立ち上げる過程が丁寧に描かれ、あっという間に時の人となる展開がめまぐるしい。

・とにかくめまぐるしいという理由は、セリフが異常なくらいに多いところである。

・映画開始早々に気がつくのですが、通常の会話ですら、妙に滑舌良く早口な印象がある。この印象は、思い過ごしではなく、意図的にそのように作られている。

・その理由とは、普通の口調で会話シーンを作ってしまうと、上映時間は3時間を超えてしまう脚本だったらしい。

・そんな壮大な脚本をいかに映像化したかの答えが、早口なのである。

・監督デヴィッド・フィンチャーは、過去には「エイリアン3」「セブン」「ファイトクラブ」「ゾディアック」「ベンジャミンバトン」など、ストーリーが主体の映画よりも、映像表現や演出に特長ある監督です。ですが、今作では会話劇ともいうべき、会話の応酬があり、凝った映像表現を多用していないように見えます。

・ですが、今回の早口といい、双子の登場人物を一人の役者で演じさせるなど、とても気がつかないレベルでのトリッキーさがあります。

・まさしく、誰にでも撮れそうな映画ではなくデヴィッドフィンチャーならではの、良作。

・退屈になりがちな会話劇を得意の構成力で描き切っているところには、監督の引き出しの多さに感服してしまう作品です。


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